「うちの給料って、そもそも何で決まってるんだっけ?」——あらためて聞かれると、意外と答えづらいものです。しかも今は、その答えを難しくする力が、いくつも同時に押し寄せています。処遇改善(加算)の配分、都市部を中心に急騰する最低賃金、そして高騰する採用単価。気づけば、給与表が、あちこちで乱れていませんか。今日はまず、その中でも“内側”から起きている乱れ——処遇改善(加算)の話から、糸をほどいていきます。
キャリアパスや等級を整えたのは、そもそも
多くの施設が、キャリアパスや等級制度を整えたのは、「処遇改善(加算)を、きちんと取るため」でもありましたよね。要件を満たすために、制度を用意した。それ自体は、とても正しい一歩でした。
でも、加算は「配分」という宿題を連れてきた
ところが処遇改善(加算)は、“配分”という宿題も一緒に連れてきました。「誰に、いくら配るのか」を、法人が本当はこうしたい、という意図とは別のルールで、考えなきゃいけなくなった。ここから、少しずつ歯車が狂い始めます。
気づけば、「逆転現象」が起きている
加算の配り方しだいで、中堅どころが、一般職に給与で追い抜かれてしまう——そんな“逆転現象”が、あちこちで起きています。しかも、加算をちゃんと取ったがために、です。
こうなると、せっかく整えたキャリアパスとの連動も、だんだん崩れていく。給与表は、いつのまにか、ぐちゃぐちゃに。
そして、あの不満が生まれる
「私の方が、ずっと働いてきたのに——なんで、あの人より低いの?」
悪気なんて、誰にもありません。それなのに、不公平感だけが、静かに残ってしまう。
しかも、外からも揺さぶられている
やっかいなのは、揺さぶりが“内側”だけじゃないこと。都市部を中心に急騰する最低賃金、それを追いかけて崩れていく給与表、上がり続ける採用単価、そして非常勤とのバランス——外からの力でも、給与は法人の思いどおりにいかなくなっています。(この“外からの圧力”は、話すと長くなるので、また別の回でじっくり。)
だから一度、「本質」に戻しませんか
加算に振り回されるほど、給与は“成り行き”になっていきます。
だからこそ、一度立ち止まって——「そもそも、給与は何で決まるべきか」という“本質”に戻す。そのうえで、処遇改善(加算)は、その本質の上に、あとから正しく乗せ直す。この順番が、大事なんです。
本質は、じつはシンプルです。「どこまで見えているか」「どんな責任を負っているか」。——そして、キャリアパスと、ちゃんと繋がった給与に。そうすれば、「なんで、あの人が?」にも、堂々と答えられるようになります。
モデルケース:加算の“下”に、本質を立て直した
ある法人さんでは、加算の配分で逆転が起きて、「何であの人ばっかり」という不満がくすぶっていました。
そこで、まず給与の“本質”——見ている範囲・負っている責任・キャリアパス——を立て直して、処遇改善(加算)は、その上にあらためて乗せ直したんです。すると、逆転が解けて、「なるほど、そういうことか」と説明できるようになった……そんなイメージです。
給与制度の“進め方”を、1ページにまとめました。
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福祉の現場は、施設ごとにいろんな工夫があって、私も正直、みなさんが何をやっているのか、すごく知りたいんです。
まとめる必要はありません。まとまっていなくて大丈夫です。まとまっていたら、きっと解決しているはずですから。その、言葉にならないモヤモヤのまま、お聞かせください。
いつでも、どうぞお待ちしています。
