前回は、処遇改善(加算)という“内側”からの乱れの話でした。今日は、“外側”から。都市部を中心に急騰する最低賃金、そして上がり続ける採用単価。——法人が「こうしたい」と思っても、その通りにいかない。今日は、その外からの圧力と、どう向き合うかの話です。
最低賃金が、下から突き上げてくる
最低賃金が、特に都市部で、どんどん上がっています。すると、いちばん下の時給がぐっと上がって、その上にいたはずの人との差が、みるみる縮まる。「最低賃金に、うちの給与表が追いつかない」——そんな“追いかけっこ”が、あちこちで始まっています。
気づけば、非常勤と正職員の差もあいまいに
最低賃金の影響をまともに受けるのは、非常勤・パートの時給です。ここが上がると、正職員との差や、責任との見合いが、だんだんあいまいになってくる。「責任は重いのに、時給の人と、そんなに変わらない」——そんな声も、出てきますよね。
そして、採用単価が上がっていく
人が採れないから、募集の“提示額”を上げる。すると今度は、新しく入る人のほうが、前からいる人より高い、なんてことも起きる。採用のために上げた額が、内側の給与表を、また揺らす。——外の相場に、ぐいぐい引っ張られていくんです。
「上げたくて、上げてるわけじゃない」
ここが、経営のいちばん苦しいところです。最低賃金も、採用単価も、法人が「こうしたい」で決められない。外から、決まってくる。だから、法人の政策が、思いどおりにいかない。ほんとうに、悩ましいですよね。
じゃあ、どう守るか——やっぱり「軸」
外の力に振り回されないために要るのは、ぶれない“軸”です。「うちは、何に対して、いくら払うのか」。——見ている範囲と、負っている責任。この軸さえはっきりしていれば、最低賃金が上がっても、採用単価が上がっても、「ここは動かす/ここは守る」を、自分たちで決められます。
外に流されて上げるのと、軸を持って調整するのとでは、同じ“上げる”でも、まるで意味が違うんです。
モデルケース:外の変化を、「軸」に照らして受け止めた
ある法人さんでは、最低賃金の上昇で下がつかえ、採用単価も上がって、給与表が崩れかけていました。そのたびに“場当たり”で上げていて、収拾がつかなくなっていたんです。
そこで、「何に払うのか」という軸を決め直して、外の変化は、その軸に照らして調整するようにしました。すると、行きあたりばったりの引き上げが減って、「これは、こういう理由で上げた」と説明できる給与に、少しずつ戻っていった……そんなイメージです。
給与制度の“進め方”を、1ページにまとめました。
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福祉の現場は、施設ごとにいろんな工夫があって、私も正直、みなさんが何をやっているのか、すごく知りたいんです。
まとめる必要はありません。まとまっていなくて大丈夫です。まとまっていたら、きっと解決しているはずですから。その、言葉にならないモヤモヤのまま、お聞かせください。
いつでも、どうぞお待ちしています。
