「評価」と「考課」は、実は別モノです

「評価制度をつくりたいんです」——福祉の現場で、よくいただくご相談です。でも、じっくり話を聞いていくと、本当に必要なのは“評価”じゃないことが、けっこう多いんですよね。今日はその、「評価」と「考課」のちがいを、できるだけやさしくお話しします。

評価って、結局「○か×か」なんですよね

評価は、良かったか・ダメだったかを見る仕組みです。○×をつけて、「ここは○ですね」「ここは×ですね」と伝える。

でも、どんなに丁寧に○×を伝えても、それだけだと、その人が次に伸びることには、意外とつながらないんです。言われたほうも、「あぁ、またダメ出しか…」って、つい身構えちゃう。これ、もったいないですよね。

でも、その○×、正直つけられますか?

職員さんに「自分で○×をつけてみて」とお願いすると——何か言われるのがイヤで、とりあえず全部○にしちゃう。これ、けっこうあるんです。責めているわけじゃありません。人って、そういうものですよね。

冷静に、自分に×をつけられる人が、いったいどれだけいるでしょう。

そうなると、面談も噛み合いません。なんだかもやっとした空気のまま「まぁ、もうちょっと頑張ろうか」で終わったり。逆に「いや、僕こんなに頑張ってるんです!」と返ってきて、気まずくなったり。

そして肝心の——「そもそも、何を見たかったんだっけ?」「法人として大事にしたい“軸”は?」——そこには、まったくスポットが当たらないまま、面談が終わっていくんです。

考課は、「○×で終わらせない」

考課は、この“○×のつけあい”から、そっと抜け出します。“考える課題”と書きます。

○×をつけたあとに、「なんで○だったんだろう」「どうしたら、この×が○になるかな」を、本人と一緒に考える。そして最後は、「じゃあ次は、ここに取り組んでみようか」と、“課題”に変えていくんです。

大事なのは、“説得”じゃなくて“納得”。上から「ここを直しなさい」ではなくて、本人が「たしかに、ここだな」と思えること。ここが、まるっきりちがいます。

だから、面談がセットなんです

考課には、面談が欠かせません。というより——評価シートは、正直なくてもいいくらい。でも面談は、なくしちゃいけない。

○×や点数だけでは表せないのが、福祉の仕事ですよね。人と人が向き合って、一緒に課題を見つける。この時間こそが、人を育てます。

※これは実在の法人ではなく、いくつかの事例のエッセンスを再構成したモデルケースです。

モデルケース:シートを一度、わきに置いてみた

ある事業所さんでは、立派な評価シートはあったのに、面談が「○×の伝達」で終わっていました。職員さんは面談のたびに「また評価されるのか」って、身構えていたそうです。

そこで思いきって、シートは一度わきに置いて、月1回の“考課面談”だけを残しました。「なんで、そう思う?」「次、どうしたい?」を一緒に考える時間に変えたんです。すると半年ほどで、職員さんのほうから「次はこれ、やってみたいです」という声が出るようになった……そんなイメージです。

最後に、少しだけ

福祉の現場は、施設ごとにいろんな工夫があって、私も正直、みなさんが何をやっているのか、すごく知りたいんです。

まとめる必要はありません。まとまっていなくて大丈夫です。まとまっていたら、きっと解決しているはずですから。その、言葉にならないモヤモヤのまま、お聞かせください。

いつでも、どうぞお待ちしています。

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そのままお聞かせください。

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