「場」とは、情報を届け、
対話と学びを生み出す経路です。
軸(ミッション・ビジョン・バリュー)も、職員の現場経験も、すべては「情報」です。
その情報を法人から職員へ、職員から法人へ、職員同士で——届け合う仕組みが「場」です。
「会議はしているのに、何も変わらない」
そう感じたことはありませんか?
それは、場が「情報を流す設計」になっていないからかもしれません。
「伝達」はしている。
でも、「届いていない」。
現場でよく見られるのは、経営層が伝えようとしている情報と、職員が知りたいと感じている情報が食い違っているという状態です。経営層は「伝えた」と思っている。職員は「聞いていない」と感じている。このギャップが、組織の中に静かな情報断絶を生み出しています。
ホースで水を流すように一方向に流し込むだけでは、情報は栄養になりません。
組織の中で情報は、3つの方向に流れる必要があります。
場とは、知識を創造・共有・活用するための共有された文脈である。物理的な空間だけでなく、時間・関係性・意味の共有を含む概念である。
― 野中郁次郎
出典:野中郁次郎・竹内弘高『知識創造企業』(東洋経済新報社、1996年)
「場」とは単に「会議室に集まること」ではありません。「何のために集まるか」「何を共有するか」「どんな対話をするか」——この設計があって初めて、場として機能します。
ハレとケを使い分けていますか?
「場」には性質の異なる2種類があります。この使い分けを意識するだけで、会議の質は大きく変わります。多くの施設ではハレとケの区別がなく、すべての会議が中途半端になっています。
全員で共有する
- 事業計画説明会
- 全体会議・全体研修
- 周年記念行事
継続させる
- 週次・月次ミーティング
- 朝礼・申し送り
- ユニット・部門会議
会議には階層があります。
それぞれの役割を整理しましょう。
「会議を変える」と一口に言っても、施設の会議にはそれぞれ異なる役割があります。どの階層のどの会議が機能していないかを見極めることが、場の設計の出発点です。
この4層が情報の往来する「血管」としてつながっていることが理想です。どこか一箇所でも詰まると、情報断絶が起きます。あなたの施設では、どの層が機能していないと感じますか?
「場が機能している組織」と
「していない組織」の違い
「どう変えるか」の
具体的な方法はこちら
会議体系の設計・アジェンダの作り方・議事録の活用・面談の進め方など、具体的な手法については別ページで詳しく解説しています。
「場」は、経験が知恵に変わる
サイクルを回す場所です。
現場で体験したことをそのまま流してしまうのと、それを仲間と振り返り、教訓として次に活かすのとでは、職員の成長に大きな差が生まれます。
教育学者デービッド・コルブが提唱した「経験学習サイクル」は、その仕組みをシンプルに示しています。
サイクルを
循環させる
あなたの職場で、「②場で振り返る」場の設計ができていますか?
この場作りこそが、知的労働者たる福祉職員の成長に欠かせない土台です。どれだけ豊富な現場経験があっても、振り返る場がなければ、その経験は個人の中で眠ったままになります。
福祉の現場には、ケース検討・個別支援計画・週案・日案など、職員の経験を引き出す機会が法的にも制度的にも用意されています。しかし実態はどうでしょうか。
「その経験から何を学んだか、という教訓まで引き出せていない。」
——そういうリーダーが、現場には多くいます。
ケース検討は、単に「この利用者にどう対応するか」を話し合う場ではありません。職員一人ひとりの経験・判断・気づきを言葉にし、チームの知恵として積み上げていく場です。個別支援計画や週案・日案も同じです。それを書く過程に、職員の経験学習サイクルを回す仕掛けを組み込めているかどうか——そこが、場の設計の質を分けます。
福祉職員を、
自律型職員へと変換させる場。
それを意識した場作りが、非常に重要です。
経験を振り返り、教訓を引き出し、次の現場で試す。
このサイクルを法人が意図的に設計することで、
「言われたことだけやる職員」は、「自ら考えて動く職員」に変わっていきます。
まず、情報が流れる場を
意図的に設計することから。
会議改革支援・面談制度の整備・情報流の設計など、
具体的なご支援内容はこちらからご覧いただけます。
